疲労/コロナ後遺症|おひさま 子ども・ファミリークリニック|神戸市中央区の小児科・児童精神科・発熱外来・疲労/コロナ後遺症外来

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疲労/コロナ後遺症

疲労/コロナ後遺症|おひさま 子ども・ファミリークリニック|神戸市中央区の小児科・児童精神科・発熱外来・疲労/コロナ後遺症外来

疲労

 ”疲労”は健康に生活しているときには、大きく意識することはありません。それは、適切な休養で疲労が改善され、あらたな活力を得ることで前日の疲労を忘れることが出来るからです。しかし、不幸なことに、十分な休養を持っても改善しない疲労と直面してしまうことがあります。いつもと違って休んでも休んでも回復しない倦怠感が続くとき、私たちは困惑し、将来への不安が雪だるま式に大きくなります。ここで取り上げる”疲労”は、日常生活における回復可能なものではなく、健康上の問題となってしまった状態です。

 実際には、いったいどれほどの頻度で疲労感が健康上の問題となっているのでしょうか。谷畑らは愛知県豊川保健所管内の24町の一般住民を対象とした疲労・慢性疲労に関する疫学調査を行いました(谷畑健生、国の統計と疫学調査から見えてきた疲労と病的な疲労・慢性疲労、綜合臨牀55(1):12-252006年)。その調査報告によると調査対象の59.1%が現在疲労を感じていると回答し、そのうち35.8%が半年以上続く疲労があると訴えていました。さらに、1割強の方が病気による疲労状態や過労など疲労の原因がないにもかかわらず疲労感が長期間続いていることが明らかになっています。原因不明の疲労を感じている1割強の方の1/3、すなわち全体の4%強に日常生活の明らかな支障がみられました。このような状態となれば、普通の生活を望んでも活動がままならない大量のために自立が困難となり、苦しみつつ最低限の生活をせざるを得なくなります。このような状態になれば、治療法を求めてさまざまな医療機関を受診されますが、いつまでたっても診断がつかず、治療法が見つからないことにも苦しんでいる現状も明らかになりました。

 このような原因不明の慢性疲労状態で苦しむものの中に、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)と呼ばれる疾患が相当数含まれている可能性が高いことがわかっています。ME/CFSとは、紫外線などの物理刺激、化学物質による化学的刺激、感染症などの生物学的ストレス、対人関係などの社会的ストレスが合わさった、複合的な環境ストレスが遺伝的脆弱性と相まって免疫系・内分泌代謝系・脳機能連関の変調をきたし、その結果、異常な疲労感・脱力感・慢性感染症にみられるような諸症状・精神症状を生じる病態であると考えられています(倉恒弘彦、慢性疲労症候群の疫学、病態、診断基準、日本臨床65(6):983-990、2007年)。

 私は、日本で公立医療機関では初めて疲労の専門外来を設置した大阪市立大学疲労クリニカルセンターでの診療・臨床研究をはじめ、小児から成人までの疲労状態についての研究・臨床に携わってきました。疲労状態が問題となるのは、原因不明の疲労状態であるME/CFSだけでなく、過労・肝炎や癌などの身体疾患に伴う疲労状態・睡眠障害やうつ病などの精神疾患に伴う疲労状態など多岐にわたります。

 このように病的な疲労状態と言っても様々な背景があるのですが、体の中で起きている問題は免疫系の異常・脳内の炎症・エネルギー代謝の異常・内分泌系の異常・自律神経の異常などが共通して見られます。

 このような異常を魔法のように治療できる画期的な方法は残念ながらありませんが、身体の状態に合わせた漢方治療や、エネルギー代謝に関わるビタミン類や物質の内服、抗うつ薬による脳神経系の安定化、痛み症状に対しては痛みのコントロール、認知行動療法などの心理療法などで活動できることを少しずつ増やしていき、時間をかけてゆっくりと回復を目指すことが大切です。

 当クリニックでは、院長の専門領域でもあった小児のME/CFSだけでなく、成人のME/CFS、過労、他の身体および精神疾患に伴う慢性疲労状態に対する助言・治療を行います。

 疲労状態が悪化すると通院が大変困難になることはよく承知しています。今後、オンライン診療体制が整えば、オンラインでの診療も行う予定にしていますが、やむを得ず当面は通院できる方に限らせていただきます。受診をご希望の方はお電話(078-855-3410)にてお問い合わせください。

 お問い合わせなしで一般診療枠でのウェブ予約、予約なしでの来院などの場合、数分程度の診療時間しか取れないため十分な対応ができなくなります。

 必ずお問合せの上、予約の取得をお願いいたします。

コロナ後遺症

 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)は感染症の後に発生することがあることが一つの特徴です。

 そして、ME/CFSの主な症状は倦怠感・思考力の低下・自律神経機能異常・痛みなど、コロナ後遺症と共通する点が多く見られます。

 私個人としては、新型コロナウイルス感染後に発症したME/CFSの方が、コロナ後遺症と呼ばれていることが多数あるのではないかと考えています。

 当クリニックのコロナ後遺症外来では、倦怠感・抑うつ・睡眠障害・痛みを中心にコロナ後遺症症状治療を行います。

 疲労外来と同じくコロナ後遺症が悪化すると通院が大変困難になることは承知しています。今後、オンライン診療体制が整えば、オンラインでの診療も行う予定にしていますが、やむを得ず当面は通院できる方に限らせていただきます。受診をご希望の方はお電話(078-855-3410)にてお問い合わせください。

 お問い合わせなしで一般診療枠でのウェブ予約、予約なしでの来院などの場合、数分程度の診療時間しか取れないため十分な対応ができなくなります。

 必ずお問合せの上、予約の取得をお願いいたします。